妖怪変化

雨が降って



思い出して



手がかじかんで



人が流れていく











ひねくれた妖怪は


無理矢理
笑ったふりをした


本当に笑いたいのに


笑ったふりをした











トンネルが続いている


たどり着く場所はどこだろう


水滴の落ちる音が響いた











手を繋ぎたい


うまくできないかもしれない


それでも


誰かとトンネルを歩きたい




隣り合わせだった



まだヌクモリがあった











僕の世界は


少しずつ足跡の残して


未来へと続いている





僕の足音も


きっと誰かに聞こえている




未来へ今が駆け足で会いに来る